創造都市ボローニャへの招待(概要)

第373回例会

・日時:2011年6月7日(月)19:00-21:00

・講師:佐々木 雅幸 大阪市立大学創造都市研究科教授

・演題:創造都市ボローニャへの招待

・場所:東京文化会館4階大会議室

 

 6月7日(火)第373回のイタリア研究会例会が開かれました。演題名は「創造都市ボローニャへの招待」,講師は大阪市立大学創造都市研究科教授で同大学の都市研究プラザ所長も務める佐々木雅幸先生です。ボローニャはみなさまご存じのようにヨーロッパ最古といわれるボローニャ大学がある街として有名ですが,同時に中世から続くギルドの伝統が生きている職人の街でもあります.この街で協同組合が中心となって,町並みの保存,芸術の振興,ホームレスの自立支援などさまざまな事業がおこなわれ,街の活性化に寄与しています。なぜボローニャでこうした取り組みが成功しているのか.それは演題名の副題であった「街と大学と文化政策」とに表れているように,住民と大学人とコムーネとがお互いに協力をして,徹底的に話し合うことによって,本当の意味での住民主導の事業がおこなわれている事によっています.佐々木先生は実際の多くの事例を挙げながら,分かりやすくまた活き活きとボローニャにおけるさまざまな事業を解説して下さいました。地方都市の衰退,東京中心の文化の一元化が大きな問題となっている日本においても大いに参考になる講演でした。講演後には質問が続出しましたが,ご多忙な先生がその日のうちに大阪にお帰りになるということで,懇親会でのさらなる議論ができなかったのがいささか残念でした。佐々木先生,お忙しいところ本当にありがとうございました。(橋都)