死産だったイタリア第二共和制―ベルルスコーニ,モンティ,グリッロ(概要)

第394回例会

・日時:2013年4月12日金曜日19:00-21:00

・場所:東京文化会館4階大会議室

・講師:村上信一郎

・演題:死産だったイタリア第二共和制―ベルルスコーニ,モンティ,グリッロ


 4月12日にイタリア研究会第394回例会が開かれました.イタリアでは2月に総選挙が行われましたが,いずれの政党も多数派を占めることができず,組閣できない異常事態が続いています。今回の例会は,現在のこのイタリアの政治状況を主題に,「死産だったイタリア第二共和制―ベルルスコーニ,モンティ,グリッロ」と題して,神戸外国語大学教授・村上信一郎先生を講師として行われました。村上先生は,いつもながらの軽妙なお話ぶりで,戦後の共和国憲法の成立から,キリスト教民主党時代,ベルルスコーニ時代,そしてついにベルルスコーニ時代が終わったと考えられるこの選挙までのイタリア政治の流れを分かりやすくお話しくださいました。そしてインテリ層にはわかりにくいベルルスコーニの人気の秘密,今回の総選挙の唯一の勝者と考えられるベッペ・グリッロの五つ星運動の持つ意義についても解説してくださいました。これからのイタリア政治がどうなるか,誰にも予想が付かないようです。われわれも目を離すことができません。(橋都)