カンツォーネ・ナポレターナの特徴と歴史 (概要)

11月例会(425回) 

・日時:2015年11月12日(木)19:00-21:00

・場所:東京文化会館4F大会議室

・講師:青木純氏(カンツォーネ歌手)

・演題:カンツォーネ・ナポレターナの特徴と歴史

 
 イタリア研究会第425回例会が開かれました。講師はカンツォーネ・ナポレターナ歌手でその歴史の研究と訳詩も手掛けている青木純さんです。
青木さんはもともとクラシックの歌手で、音大卒業後にミラノに留学しましたが、カンツォーネ・ナポレターナに魅せられ、在伊中から勉強を開始して帰国後も歌手として活躍しています。カンツォーネ・ナポレターナの歴史は13世紀まで遡ることができ、ナポリという街の国際性と高度な音楽の伝統との影響から、他の街にはない特徴を持つに至りました。その特徴とは、明るさと切なさとを併せ持った美しいメロディー、高度な音楽性、恋愛・仕事・望郷・諧謔などさまざまなテーマが含まれていることです。青木さんはギターの弾き語りで、次々と代表的なカンツォーネ・ナポレターナをご自分の訳詩で歌ってくれましたが、オペラのベル・カントとは異なるベッラ・ヴォーチェという繊細で情感の溢れる歌いぶりは参加者を魅了しました。
懇親会でも話が尽きなかったのですが、最後にカンツォーネ・ナポレターナの名曲「遙かなるサンタ・ルチア」を披露してくれたのですが、この名唱には全員が聞き惚れ、歌い終えたときには拍手とブラーボの声が止みませんでした。青木さんありがとうございました。(橋都)