建築家としての私とイタリア(概要)

7月例会(433回)

・日時:2016年7月8日 (金)19:00-21:00

・場所:東京文化会館 4F大会議室

・講師:岡田 哲史氏(建築家)

・演題:建築家としての私とイタリア

 

7月8日(金)イタリア研究会第433会例会が開かれました。講師は世界的に活躍する建築家岡田哲史さん、演題名は「建築家としての私とイタリア」でした。

岡田さんはコロンビア大学大学院、早稲田大学大学院博士課程を修了した工学博士で、もともとは建築史を研究し、その後に実際の建築家としての仕事を始められた異色の建築家です。岡田さんは建築にとって何よりも重要なのは空間であり、空間の用い方をブルネレスキ、ミケランジェロ、ボッロミーニ、パッラーディオ、ピラネージなどのイタリアの建築家の建築の中に身を置くことによって学んだと言います。そしてそこでもっとも重要なのは、技術的、科学的な解決方法ではなくて、それを越えたところにある本能的な「美」の感覚だと言うのです。

ピラネージを中心にイタリアの建築史を研究した岡田さんの話には説得力があり、ご自分が設計された個人住宅、画廊、ヴィラなどの映像と、イタリアの歴史的建造物の写真とを示しながらの講演は、じつに楽しく刺激的でした。岡田さん、ありがとうございました。(橋都)