近代科学の父・ガリレオの業績:天文学を中心として(概要)

第354回例会(2009年11月20日金)

演題:近代科学の父・ガリレオの業績:天文学を中心として

講師:表 實(慶応大学名誉教授、東北公益文科大学副学長) 

会場:南青山会館2階会議室


 今年が世界天文年であることにちなみ、慶応大学名誉教授、東北公益文科大学副学長の表實先生に天文学の話をして戴きました。ガリレオは1609年に人類史上初めて、望遠鏡を用いた天体観測を行い、数々の偉大な発見をもたらしました。彼は近代天文学の創始者であるばかりではなく、観測と実験とに基づく理論の構築を目指したという点で、まさに近代科学の父ということができます。表先生は400年前にガリレオによって可視光線領域での観測からスタートした天文学が、スペクトラム解析、電磁波天文学へと進歩し、さらに現在ではニュートリノ天文学にまで広がっていること、将来は重力波天文学が現れるだろうという、壮大な天文学の歩みを分かりやすく解説してくださいました。講演後には、多くの聴衆から、さまざまなレベルの高い質問が続出。久しぶりの科学分野での講演でしたが、会員のこの領域に対する意識の高さがよく分かった例会だったと思います。(橋都)